アイアンを購入する際によく見る、モーダス(MODUS)シャフト。
105や120など、モデルがいくつかあるのですがどれを選べば良いかよく分かりませんよね。
実際に振り比べてみれば違いが分かるかもしれないのですが、なかなかそんな機会もありません。
購入してみて全く合わずにすぐ売却なんてことになってしまうと時間もお金も勿体ないです。
そこで、それぞれのモデルの特性をわかりやすく解説することで各モデルを選ぶ助けになればと思います。
そもそもモーダス(N.S. PRO MODUS3)とは?
モーダス(MODUS)はアイアン用スチールシャフトで、正式名称はN.S. PRO MODUS(エヌエス・プロ・モーダス・システム3)。
そもそもモーダスシリーズは重量が重くしっかりした中・上級者向けのスチールシャフトです。
そのため、筋力やスイングに自信がない人にはあまり向いていません。
球筋や飛距離を安定してコントロールしたいゴルファー向けのシャフトです。
モーダスシャフトの種類と選ぶポイント
モーダスのシャフトは現在5種類。
- N.S. PRO MODUS3 105
- N.S. PRO MODUS3 115
- N.S. PRO MODUS3 120
- N.S. PRO MODUS3 125
- N.S. PRO MODUS3 130
各モデルの数字に法則性(例: 数字が小さいほど柔らかいなど)がないので、私たち一般ゴルフファーが特性を理解しづらくなっています。
とはいえ、各モデルそれぞれにちゃんと特性があるので、まずは一覧にしてみます。
重量(S) | 振動数(CPM) | 調子 | |
105 | 106.5g | 325 | 元 |
115 | 118.5g | 328 | 元 |
120 | 114g | 315 | 中元 |
125 | 128.5g | 340 | 元 |
130 | 124g | 363 | 中元 |
重量も振動数もバラバラなのでとても分かりづらくなっています。
重量の軽さと重さ
シャフトの重量だけを見ても、重いか軽いかをパッと理解するのは難しいですよね。
おすすめなのは、今自分が使っているアイアンのシャフト重量と比べてみることです。
自分が使っているシャフトのモデルをgoogle検索してみると、ネットの情報からシャフトの重量を知ることができます。
今使っているアイアンが軽くて振り回し過ぎてしまう場合は少し重いシャフト。
今使っているアイアンが重く感じてしまうようであれば少し軽いシャフトといった具合で比較してみると、納得のいく重量が選べます。
シャフトの振動数
振動数とは、ゴルフのシャフトの硬さを数値化するために使われている、ゴルフクラブ振動数計を使って計測した数値。

グリップ側を固定してクラブを揺らすと反動でクラブがビヨンビヨンと揺れます。
1分間でクラブが揺れる振動数を計測したものが振動数。
シャフトが柔らかいと大きくゆっくり揺れるので、振動数は小さくなります。
一方、シャフトが硬いと、細かく多く揺れるので振動数は大きくなります。
今使っているクラブの振動数と比較するとなんとなく硬さのイメージはできますが、キックポイントやヘッドによっても変わってしまいます。
なので、振動数は硬さの参考程度にしておくのが無難です。
調子(キックポイント)
調子とはクラブに負荷を掛けたときにシャフトが曲がる位置のことを表します。
主に先・中・元(High Mid Lowもある)などの表記があります。
キックポイントの位置によってスイング中のヘッドの挙動が変化するので、球の捕まりやすさや上がりやすさ、タイミングの取り方に影響を及ぼします。
とはいえ、調子(キックポイント)の定義はあいまいでメーカーによっても場所や挙動が異なります。
そのため、今使っているクラブと比較してみるのが分かりやすいのですが、実際には球を打ってみないとよく分からないのが正直なところです。
数値は参考程度
数値はあくまで参考程度として頭に置いておいて、自分に合いそうなモデルを選ぶために利用する程度に留めておく必要があります。
メーカーによって定義が曖昧だったり、特性も異なります。
また、ヘッドの違いによっても振り感やタイミングが変わることもあります。
そのため、重量も振動数も調子も、量販店などで実際に球を打ってみることをおすすめします。
モーダスシャフトの特徴
モーダスは重量が重く、中・上級者をターゲットとして設定しているシャフトです。
N.S.PRO MODUS3 TOUR105の特徴

105の特徴は重量が軽く硬い、いわゆる「軽硬(かるかた)」のシャフトです。
105を選ぶメリットと特徴
105のメリットはとにかく軽いこと。
シャフト重量自体が軽いので、
- クラブスピードを上げたい
- 重いクラブが体力的にしんどい
といった場合にぴったりです。
振動数自体は115さほど変わりありませんが、重量が軽い分硬く感じます。
重量が軽いのでモーダスの中では一見簡単そうにみえるのですが、実は意外とハードなシャフトです。
軽さを求めて105を選ぶ場合は1フレックス柔らかいモデルを選ぶと、ヒュッと走ってくれる105のシャフト特性をうまく使いこなせます。
N.S.PRO MODUS3 TOUR105 シャフトスペック
フレックス | 重量(g) | トルク | 調子 |
R | 103 | 1.9 | 元 |
S | 106.5 | 1.7 | 元 |
X | 112 | 1.6 | 元 |
N.S.PRO MODUS3 TOUR115の特徴
115の特徴は、105と125の中間に位置するシャフトであることです。
115を選ぶメリットと特徴
105では軽く感じてしまい、125では重すぎるといったニーズに応えたのが115です。
- 105では軽くて不利すぎてしまう
- 125は重くてハードすぎる
といった場合にぴったりです。
105や125と同様、シャープでハリがあるシャフト特性は引き継ぎなら、振りやすい重量帯をカバーしています。
実際に振ってみると、シャフト特性は125よりも105に寄っている印象を受けます。
また、115は105よりも若干トルクが絞られていることもあり、走り感を抑えられています。
105でシャフトが動きすぎると感じる場合にも、115はおすすめです。
N.S.PRO MODUS3 TOUR115シャフトスペック
フレックス | 重量(g) | トルク | 調子 |
R | 117.5 | 1.7 | 元 |
S | 118.5 | 1.6 | 元 |
X | 119.5 | 1.5 | 元 |
N.S.PRO MODUS3 TOUR120の特徴
120は中間から手元部分がよく動くように感じる、タイミングが取りやすいシャフトです。
120を選ぶメリットと特徴
120は105/115/125シリーズと異なり、分かりやすくしなりを感じ取れる設計になっています。
- 105/115/125でしなりが全く感じ取れない
- 105/115/125だとハリ感が強すぎる
といった場合に試してみたいシャフトです。
重量があって中間剛性がゆるめなので、しなりを大きく感じられるのが120の特徴。
そのため、私たち一般ゴルファーでも扱いやすいのがメリットです。
タイミングとテンポでシャフトをしっかり使いながらスイングしたい人にぴったりです。
昨今のシャフトの中では重量が重い方なのですが、その分シャフトをしっかりと使ってしなりを感じてショットをすることができます。
どちらかといえば、120はゆったり振るタイプのスイングに合うシャフトです。
N.S.PRO MODUS3 TOUR120シャフトスペック
フレックス | 重量(g) | トルク | 調子 |
R | 111 | 1.8 | 中元 |
S | 114 | 1.7 | 中元 |
X | 120 | 1.6 | 中元 |
TX | 126 | 1.5 | 中元 |
N.S.PRO MODUS3 TOUR125の特徴
125はダイナミックゴールドのS200と同じフィーリングのシャフトです。
125を選ぶメリットと特徴
125は良くも悪くもS200と同じ特性を持ったシャフトで、手元の粘り感と安定したしなり戻りを確保できるのがメリット。
- S200に慣れてしまって他のシャフトが合わない
- 新品のS200が手に入らないから代替え品を探している
といった人にピッタリです。
ダイナミックゴールドのS200は、一昔前まで飛び抜けて優秀なシャフトでした。
そのため、最近までほとんどのアイアンにS200が入っていたのを覚えている人も多いと思います。
正直なところ、ダイナミックゴールドよりも日本シャフトの製造技術の方が精巧で品質が高いこともあるので、S200ユーザーがすんなり乗り換えられるのが125になります。
ただ一点、振動数はS200の方が硬く出るのにも関わらずMODUS125の方が少しだけ硬く感じてしまう傾向があります。
そのため、125のフレックスを1フレックス落とすか、柔らか目の方に番手ずらしをするなどのチューニングをすると完璧です。
N.S.PRO MODUS3 TOUR125シャフトスペック
フレックス | 重量(g) | トルク | 調子 |
R | 127.5 | 1.7 | 元 |
S | 128.5 | 1.5 | 元 |
X | 129.5 | 1.4 | 元 |
N.S.PRO MODUS3 TOUR130の特徴
130は硬くて先が動きやすい、高弾道の上級者向けのシャフトです。
130を選ぶメリットと特徴
特徴だけをパッと聞くと高弾道が打てる魅力的なシャフトなのですが、完全にパワーヒッター向けのシャフトです。
- パワーに負けないシャフトが欲しい
- 高打ち出しのシャフトが欲しい
といった人で、かつパワーがある人におすすめ。
振動数だけを見ると363CPM。
ダイナミックゴールドであればX100、プロジェクトXであれば6.0と同等クラスなので、かなり硬いです。
調子は中調子ではあるのですが、先端の剛性を緩めてあるので先が走ってくれる特性になります。
N.S.PRO MODUS3 TOUR130シャフトスペック
フレックス | 重量(g) | トルク | 調子 |
R | 121 | 1.6 | 中 |
S | 124 | 1.5 | 中 |
X | 129 | 1.4 | 中 |