ボギーオン・ボギーペース戦略とは、初心者ゴルファーが最速で効率よく100を切るための方法。
単純に100を切るだけでなく、
- ドライバーもシッカリ振って100も切る
- 100切りだけでなく将来的に90切りにも使える
- コースを戦略的に楽しむためのマジメントの基本
といったゴルフを10倍楽しみながら100を切るための解説です。
ボギーオン・ボギーペース戦略のメリット
ボギーオン・ボギーペース戦略でラウンドするようになると、ゴルフが簡単になるだけでなく戦略的にホールを攻略するマネジメントも同時に学べます。
練習する時間もラウンドする回数も限られている中で効率よく100切りを達成するには、ひたすら球を打って練習するよりも、考え方を学ぶ方が手っ取り早く100を切れるようになります。
ボギーオン・ボギーペース戦略とは?
ボギーオン・ボギーペース戦略とは、一般的な規定打数72(全てパー)に対して、全てボギーのスコアである90を目指す戦略です。
カンタンに言えば、全ホールでボギーを狙えばOKです。
まずボギーオンとは、2打のパットでボギーになるようにグリーンオンすること。

- パー3なら2オンでボギーオン
- パー4なら3オンでボギーオン
- パー5なら4オンでボギーオン
となります。
全ホールでボギーなんて無理なんだけど!?
とはいっても、全てのホールでボギーを取る必要はありません。
ボギーオン・ボギーペース戦略のキモは、パーでは無くてボギーを狙うこと。
そうすることで、ゴルフをより簡単にしてペナルティによるミスを減らすのが目的です。
すると今までよりも良いスコアで上がれるようになり、結果として100切りが達成できるようになります。
リスクを避けるとスコアが良くなる!?
ゴルフはリスクを取るよりも避ける方がスコアが良くなるゲームです。
たとえば、パーを狙ってティーショットするとOBしてしまったり、グリーンまでの距離が長いセカンドショットでピンを狙ってバンカーや池に入ってしまった経験があると思います。
つまり、ペナルティーを避けながらラウンドする考え方が必要なんです。
リスクを避けられるようにするためには?
パーを狙うとペナルティーを避けるのが難しくなりますが、ボギー狙いであれば選択肢が多くなります。
たとえば、
- 狭いウェアウェイを狙わずにレイアップ(刻む)する
- ロングホールの2打目をウェアウェイウッドではなくアイアンでレイアップする
- 池越えが不安なので手前に刻んだりティーショットが不安なホールでドライバー以外のクラブで打つ

などなど、リスクを避けるための選択ができるようになります。
一見、これらの選択肢は消極的に感じてしまうかもしれませんが、結果的にペナルティーを避けられるのでスコアは良くなります。
ボギーオン・ボギーペース戦略の実行方法
ボギーオン・ボギーペース戦略でまずやることは、コースレイアウトを見ることです。
コースレイアウトは、カートGPSやスコアカード、最近ではスマホやゴルフ用のGPSウォッチなどでも確認することができます。

コースレイアウトを見て確認するのは、
自分がボギーオンできる、最も確率が高いルートを探すことです。
最も確率が高いルートとは、自分なりに「あ、このルートならボギーオンできそうだな」と思えるルートです。
たとえば350ヤードパー4であれば、

- バンカーを超える220ヤードの地点にドライバーでフェアウェイを狙う
- 残り130ヤードのセカンドショットをグリーン方向に打つ
- グリーンオンすればラッキー、乗らなくてもグリーン手前からアプローチ
といった具合です。
もちろん、ドライバーが苦手でOBしてしまいそうな感じであれば、

- 5番アイアンでバンカー手前の180ヤード地点を狙う
- セカンドをもう一度5番アイアンでグリーン方向を狙う
- グリーン周りからアプローチでグリーンオンさせる
といったプランでも問題ありません。
あくまでも、自分なりにボギーオンできる確率の高い選択肢を選べばOKです。
狙った所に打てなくても全然OK!
とはいえ厳密いってしまえば、予定したルート通りにグリーンまで進める事は稀です。
なのですが、これを繰り返すことで自分の飛距離や持ち玉、ミスの傾向が分かってくるので、ゴルフ経験値がものすごいスピードで貯まっていきます。
ショットの飛距離や曲がり幅が分かってくると、それらを基に狙い所が決められるようになります。

ダフりやトップ、傾斜でのミスの傾向が分かってくると、アドレスを調整したり、スタンスの位置でコントロールができるようになっていきます。
そして次回からは経験値を基に狙うルートを決められるようになるので、コースを上手に攻略できるようになっていきます。
ボギーオンするためのルートの考え方
ボギーオンするためのルートは、車で目的地まで行くのにカーナビや地図アプリでルートを確認するのと同じように、
- 出発点=ティーインググラウンド
- 目的地=グリーン
を2点を結ぶ、ボギーオンできる自分なりのルートを考えます。
ポイントは、選択肢と確率を考えること。
たとえば、
- ドライバーでティーショットから220ヤード
- セカンドは#9アイアンで130を打ち、グリーン近くまで運ぶ
- グリーン周りからアプローチでボギーオン
といった方法しか思いつかないかもしれません。
ところが、220ヤード付近にバンカーや池があったりコースが狭くなっていると、ナイスショットをしてもハザードに捕まってしまう可能性があります。
ハザードに捕まってしまうと、ペナルティやミスショットでボギーオンが難しくなってしまいます。

すると、
- 5番アイアンで180ヤードのティーショットでハザードを避ける
- 5or6番アイアンでグリーン方向に打つ
- グリーン周りからアプローチでボギーオン
といった選択肢があることに気付きます。

そこで、コースレイアウトを見て自分の傾向や調子を考えなら、

- ドライバーパターン – 成功率40%
- 5番アイアンパターン – 成功率70%
といった確率を考えながらルートを選ぶ事ができるようになります。
コースは考えるように作られている
ゴルフをしていると「設計者の罠」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
これは、設計者がプレイヤーがミスをするように意図して、ホールをデザインしているということです。
たとえば、気持ちよく開けた打ち下ろしでドライバーを気持ちよく振りたくなるホールのフェアウェイ左右ににバンカーが配置されている。

セカンドショットでグリーンを狙いたくなる短いパー4のグリーン周りにアゴの高いバンカーが配置されている。

などなど、コース設計者は目の錯覚や状況を利用してプレイヤーがミスをするような意図を持ってコースを設計しています。
こうした罠を避けることを考えながらボギーオンするルートを探していくだけでも、やみくもに目の前のボールを打っているよりもスコアは圧倒的に良くなります。
パーオンを狙わない
ゴルフでは規定打数(パー)が決まっているとはいえ、全ホール必ずしもパーを狙う必要はありません。
それどころか、パーを狙うことが大きくスコアを崩す要因にもなってしまいます。
というのも、ほとんどのコースはパーを取るためになんらかのリスクを取らなければならないからです。

このリスクは、比較的ショットが安定して狙った所にボールが打てる上級者にとっては小さいリスクです。
なのですが、ショットが安定せず狙った所にボールを打つのが難しい段階では大きなリスクとなります。
リスクが大きいショットを打てば成功確率が低いため、ミスに繋がってしまい結果としてスコアを大きく崩す原因となってしまいます。
ボギーを狙えば低リスク
ところが、ボギーを狙うようにするとこれらのリスクを取る必要が無くなります。
パー狙いとは異なりリスクの小さなショットを選択できるようになることでショットの成功確率が上がります。
あらかじめ自分にとって成功確率が高いショットを中心にルートを決める事ができるので、ボギーで上がれる可能性が格段にアップするんです。

ドライバーが得意であればドライバーを中心にルートを決めたり、アプローチが得意であればとりあえずグリーン方向に確実に飛ばせるクラブを選択するなど、成功確率が高いショットを組み合わせてコースを攻略することができます。
パーも取れる
ボギーオン・ボギーペースというとパーが取れないように聞こえてしまうかもしれません。
ところが、確率の高いショットを積み上げていくと、
- グリーン方向に打ったショットがたまたまグリーンオンした
- アプローチが上手く打てて1パットで上がれた
といった機会も頻繁に訪れます。
運の要素ももちろんありますが、ショットの精度が上がっていくのに比例してパーを取れる機会も増えてくるようになります。
ところが一方、パーを狙うゴルフをしてしまうとリスクの高いショットを打たなければならなくなってしまうことがよくあります。
技術やスキル、経験値が高いプロや上級者にとってはリスクが低いショットだけど、私たちアマチュアゴルファーにとってはリスクが高いショットになってしまう状況は多々あります。
毎ホールでパーを狙わずにボギーを狙うことで、リスクを避けたショットを選択できるので、結果としてスコアがまとまり安定するようになります。
たとえば、一般的な360ヤード程度のパー4であれば、160ヤードのショットを2回打てば40ヤードどのアプローチが残るだけなので、2パットでボギー。

480ヤード程度のパー5であれば、160ヤードのショットを3回打てばグリーンの近くまでは安全にボールを運べます。
グリーン周りからのアプローチ2パットでボギーになります。

安全圏からパーを拾えるボギーオン戦略であれば、パーオン狙いよりも確率の高いマネジメントが可能です。